ディバイデッド・フロントII 僕らが戦う、その理由 (高瀬彼方 / 角川スニーカー文庫) ISBN:4044293023

ディバイデッド・フロントII

憑魔と呼ばれる異形のものに生活圏を奪われ、明日なき苦闘の道を歩む人類。
その身に憑魔を宿してしまい、隔離戦区という人類と憑魔の緩衝区域で常に闘いの場に送りこまれた少年と少女の物語。
360ページ。


シビアなストーリーを恋愛というオブラートでくるんでいますが
それは隠れ蓑にはなっていませんね。
逆にそれが余分な要素に思えるきらいもあったりして…
特に宮沢香奈の場合は前巻と比べて前向きで、ひたむきでヒロインとしての要素はバッチリですが
どうにも話を前に進ませようとしてくれないので
少しもどかしいです。


今巻においては場面がふたつに分かれてしまい、
そのせいでどちらの場面も描写がやや不足してしまっています。
これはやや勿体無い感じがしますね。


ただ、作者もノリノリで書いたのか、追い詰められて書いたのかは分かりませんが
勢いがあってテンポはすごくいいですね。
特にあのあとがきは内容とのギャップも相乗して笑ってしまいました。


しかしこの物語、どう考えても明るい終わりにはなりませんよ、
これではつらすぎるので、何らかの救いの道を見せるくらいしてほしいです。

不意打ちというものはすごいですね。
びっくりして思考が止まってしまいますよ。


今日は本屋へ電撃文庫の新刊が出ていないかなと思い、
ライトノベルコーナへ行ったのですが、まだ入荷していないようで
「まあ、明日買うことにしますかね」と思い、
いつものルートを辿って外へいこうとハヤカワの棚の前を通過しようとしたら
上記の本が平積みされていたんですね。


グインは来月だと思っていたので「は?」と思い、しかも外伝ときたもので
重ねて「は?」という感じです。
帰ってきて文庫発売予定表見たら確かに「初恋」は新刊予定表に入っていました。
どうやらこれをグインの新刊とは思っていなかったようです。
それにしてもこの不意撃ちには参りました。
思考停止した状態でレジに並んでいましたよ。