願い星、叶い星 (アルフレッド・ベスター / 河出書房新社) ISBN:4309621856

願い星、叶い星

願いは心の底から真剣に望めばいつかは叶ってしまうことが分かる話が詰まった奇想コレクション第5弾。
8編収録、381ページ。


再び刊行が始まった奇想コレクション
とりあえず過去4冊は全て読んでいますので、これからの刊行にもつきあっていきたいです。
とりあえずストーリーの説明はなしで、順に。


「ごきげん目盛り」
読んでいると常ぬに感じられる奇妙な感覚が最後までつきまとうのですが
その違和感が論理的に説明されているので腑に落ちる作品。
だけど普通か。
★★★


「ジェットコースター」
ちょっと内容が理解できませんでした…


「願い星、叶い星」
ちょっと捻った願望具現化で、あまりに奇天烈なオチに驚愕。
★★★★


「イヴのいないアダム」
あっという間に訪れた終末。
つうかこんなあっさりと週末を迎えてもいいのでしょうか…
ちょっと納得いかないのですが
★★


「選り好みなし」
オチが全く読めませんでした。
確かに他人の芝生は青いって言いますからね…
★★★


「昔を今になすよしもがな」
もっと他にやることあるだろう、と言いたい気分ですが
これが男女の違いなのかもしれないなあというところなのでしょうか。
あっさり現実に帰っていってしまったのはちょっと残念です。
★★★


「時と三番街と」
短い作品でしたがもってまわったやりかたなのであんまり楽しくないですよ。
★★


「地獄は永遠に」
130ページにもわたる中篇。
なんというか、過ぎた願望といった感じで、
その帰結を繰り返し描いているのがなんとも奇妙なのですが
その中のひとつ、地獄と悪魔陛下がユーモラスでした。
それにしてもこの結末はいやだな…
★★★


ちょっと肌に合わない作品が多くて残念です。
★★★