犬はどこだ (米澤穂信 / 東京創元社) ISBN:4488017185

犬はどこだ

紺屋が故郷に戻って始めた自営業は調査事務所だった。
この調査事務所の業務内容は犬探し、これのみである。
早速依頼が持ち込まれたのだが、この内容は行方不明の孫探し、
次にやってきたのは探偵にあこがれる後輩の雇用希望、そして古文書の解読だった、
なにかが違って伝えられているのだろうか…
309ページ。


米澤氏の作品としては確かに新境地であることは間違いないですね。
まあかなりハードボイルドな作品であるということは間違いないです。
もうちょっとコミカルな作品を予想してましたし。
(タイトルも軽めですしね)


しかしこうも読者のみに状況が先行して分かっているという状況が
こうもイライラさせるとは思いもよりませんでした。
リーダビリティも相変わらず高いのでそれほど不満点もないはずなのに
この評価になってしまったのは
やはりあまりに順調に物事が進みすぎるということで、
読んでいても早いのですが、実際の経過時間もかなり早いですよね。
いくらなんでもこんなにうまくいかないよー
という感慨が真っ先に浮かんできてしまいました。


あとは…
ネタばれになってしまいそうなのであまり多くは書けませんが
求めていた作風とは違ったかな、というところですね。
★★★


次こそは「クドリャフカの順番」読みますよー。