輝く断片 (シオドア・スタージョン / 大森望編 / 河出書房新社) ISBN:4309621864

輝く断片

シオドア・スタージョン奇想コレクション第二弾は
ミスタリの要素を多分に含んだ短編集。
8編収録、377ページ。


ちょっと重い作品が多く、読むのに苦労させられましたが
最初持っていたイメージを最後の最後で塗り替えられてしまう様はなかなか異様。
全体としてはもっと短いほうがよかったような作品が多いのですが。


印象に残った作品をいくつか感想書きます。


「取り替え子」
こういった軽い作品のほうが好みではあるのですが
こんな軽さを持った作品はこの本ではこれだけ。
あとはひたすら重いぜ。
★★★★


「ニュースの時間です」
逆にこの作品は重いというよりおかしい。
どこをどうしたらこんな設定になるのか、
そしてどうしてそんなことで人は狂ってしまうのだろうかということ…
★★★


「輝く断片」
これは掛け値なしにすさまじいですね。
最初の導入では丁寧な男の看病ぶりに感心させられて
そしてそこから想像するラストとはとんでもない方向にぶっとんだラストに驚愕させられます。
とにかく後半に収められた作品はその展開が異常ですさまじい。
これだけでも読んだ価値は十分にあったと思いますね。
★★★★


でも全体としてはあんまり好きな作品ではないのですよ…
★★★