「Q.E.D. 証明終了 16巻」 (加藤元浩 / 講談社 KCGM) ISBN:4063339017

「知性への挑戦状」をうたい文句にする本格ミステリコミック。


やはり高値安定といったところで、ケチをつける要素が全くないというのに
刊行ペースを早くて舌を巻いています。
しかも2冊同時なんだからすごいですね。


花見の席とりで加奈と知り合った会社員のなくしもののありかを推理する「サクラ サクラ」と
休暇で山間の村にやってきた水原親子と燈馬が遭遇した殺人を描く「死者の涙」の2編収録。


特に「サクラ サクラ」のような死者の出ないミステリはこの作品らしいところで、
そこに水原可奈な燈馬想の微妙(すぎる)心情をからめて楽しく読める内容でした。
ちょっと解決はアクロバチックだったかもしれませんが。
逆に「死者の涙」では二転三転する事件に惑わされそうですが
さすがにちょっと無理がある内容だったかも。
燈馬の行動には驚きましたね。