Dクラッカーズ2 敵手―pursuer (あざの耕平 / 富士見ミステリー文庫) ISBN:4829161310

Dクラッカーズ2 敵手―pursuer

姫木梓の幼なじみ物部景はカプセルと呼ばれるドラッグによって特殊能力を持つ人物になっていた。
梓は友人の海野千絵とともにカプセルの流れを追うこととなるが
それはカプセルを扱う組織からすれば知られてはいけないことなのだった…


正直今ひとつといった印象だった前巻と比べれば
登場人物の紹介的な文章が減ったおかげか、
テンポもよくよどみなく物語が進行して、かなり面白くなりました。
ブギーポップの亜流の域を出ていなかった部分もなりをひそめて
ドラッグによって引き出される悪魔同士による戦いという側面がより引き出されて
アクション面での描写がたいへん進化せています。
反面、ミステリ的な要素はとってつけただけという感はぬぐえませんが。
(今回はカイム絡みの面がそうですよね?)
これは人によってはミステリ要素とは認められないよね…


いい要素は詰まってはいるものの、
いまだそれは抱え込まれているだけで炸裂してはいないようです。
これからそれをどこで炸裂させるかが楽しみではあります。
完結しているのが分かっているのでそこらへんは安心して読めるかな。
終わっていなかったらちょっと追えないところですが。