もっけ 4巻 (熊倉隆敏 / 講談社 アフタヌーンKC) ISBN:4063143740

もっけ 4巻

もののけを「見る」ことができる姉・静流と、「憑かれやすい」妹・瑞生の姉妹と
民間伝承を元にした人と密接に関わる物の怪の物語。


妖怪を民俗学の視点から描いた漫画ですが、
生活に根付いた風習や現象から作られた妖怪(物の怪という言葉はまさにぴったりだ)というものの
ルーツを感じ取ることができる稀有な作品です。


前巻ほどのユーモア(ダジャレ)要素はありませんでしたが
人の心や精神に棲みつくものの具現化したものとして描かれる妖怪の話が多かったのが印象的です。
全く妖怪の出てこない「カミナリガリ」が印象に残りました。


テンションの高い作品ではないのでこちらの感想もいきおい落ち着いたものになってしまいますが
いつ、どこから読んでも楽しむことのできる作品、
迷わずお勧めしたいです。
★★★★★