鉄子の旅 1・2・3・4巻 (菊池直恵 / 小学館 IKKI COMIX) ISBN:4091885411 ISBN:409188542X ISBN:4091885438 ISBN:4091885446

鉄子の旅 1巻

鉄道に全く興味のなかった漫画家(作者)が「トラベルライターと旅のできるマンガの企画がある」
と言われて出会った人物はJRの全駅制覇したという(4巻の時点で全鉄道駅を制覇)横見浩彦氏。
鉄道のこととなるとパワーあふれる彼に連れられての旅は
ローカル線の全駅を上下車したり鈍行で九州まで旅をしたりの鉄道「だけ」の旅行だった。
一般人から見た鉄道マニアの生態を見つめたドキュメンタリー。


小学生の時のクラブ活動(授業の一環でクラブ活動というものがありました)が「机上旅行クラブ」だったのですが、
こうした計画を立てて電車乗ってそれが思い通りにつながる楽しさというものは理解できます。
いやー、こういうのってあこがれちゃうなあ。
金と暇(特に金)があったら実際にこういったことやってみたいですね。
と鉄道系人間から見た感想になってます。


変わらぬ横見さんのテンションはさすがといったところで
どんなことがあろうとも電車の時刻は忘れないところや
駅舎見て興奮するさまなどが冷徹に描かれていて全巻通じて面白いです。
正直3巻が面白さとしてはちょっと落ちるなあというところなのですが。
作者が飽きてきちゃったかな(最初から?)。
さっぱりとした絵柄と丁寧な背景描写はこの作品に合っていたような気もしますがね。


個別に楽しかったエピソードは130円大回り企画や名古屋鉄道路面電車(犬山橋の話が見たかったね)など
山の中よりは都会の中でのエピソードのほうが好きだったりします。
だから鶴見線の話も面白かったな。


ローテンションとハイテンションの温度差が楽しい。
★★★★