空ノ鐘の響く惑星で6 (渡瀬草一郎 / 電撃文庫) ISBN:4840229384

空ノ鐘の響く惑星で6

内乱の治まったアルセイフに隣国タートムが侵攻を開始。
一方国内では信仰のよりどころとなるフォルナム神殿の自治権を取り戻そうと
様々な試みがなされていく。
一方でこの世界とビジター達の世界の類似点から
二つの世界にはなんらかの関連性を疑うものも出てくるのだが…
331ページ。


高値安定、魅力的なキャラクタがそれぞれの個性を発揮して
動いていくさまはなんとも読み応えがあります。
相変わらず悪役はどんどん小憎らしく描かれますが
彼らは彼らなりの価値観で動いているので理不尽さを感じないです。


真っ直ぐなフェリオですが政治的判断を下して交渉にのせていくさまは
まさに政治家としての側面を感じさせて、
甘いだけの男ではないところを見せてきたのは少々意外でした。
器が大きいなあと感じさせますね。
だけどパンプキンとのやりとりを見ると、どっちつかずのところもあるのかな。


正統派のファンタジー作品だと思われましたが
隠された要素が明らかになるたびにSF的なものが付加されてきています。
これにロマンチックなラブストーリーまであるのですから(しかもこれはおまけではない)
なんとも豪勢な作品です。
いったい何巻くらい出るんでしょうかね、
10巻やそこらじゃ終わりそうにないんですけど。


もちろん、とことんまで付き合いますよ。
★★★★