てるてるあした (加納朋子 / 幻冬舎) ISBN:4344007840

てるてるあした

親の夜逃げのために高校進学を諦めた照代は遠い親戚である
「魔女」と呼ばれる元教師・久代と共に不思議な街「佐々良」で過ごすこととなる。
349ページ。


長編ものではなくて連作短編集で、
最初は(親のせいでもありますが)つんけんしている照代に対してあまり感情移入できません。
(これは前作「ささらさや」ISBN:4344405048 の登場人物が出ているせいもあるかもしれませんが。)


差し込まれるエピソードも動きのないものばかりでやや退屈だったのですが
ラスト前の「花が咲いたら」のラストから物語にググッと色がついてきて
ラスト「実りと終わりの季節」でバタバタとその色さえも変えていきます。
人並みで申し訳ないのですが、やはり泣けてしまいましたねぇ。


大人って嘘つきなんですよねえ…
★★★★