ブルースカイ (桜庭一樹 / ハヤカワ文庫JA) ISBN:4150308209

ブルースカイ

1627年、ドイツ ケルン選帝候領レンス。
10歳になるマリーは祖母と共に街の郊外でつつましくも穏やかな暮らしを営んでいた。
しかしそんな街に吹き荒れるのは「魔女狩り」の嵐、
そんなさ中、マリーは「アンチ・キリスト」と出会ったのだ…
375ページ。


再開したらまたも桜庭作品になりました。
この本で真っ先に目につくのがこの真っ青な表紙。
これに感動させられまして、透明なブックカバーを引っ張り出して読んでいました。
この表紙だけで星1個分はあげられますよ。


内容そのものはSFとしてはオーソドックスというか、シンプルなもので
それほど新しい仕掛けでもないし、斬新なものではないのですが
切り口がまさに作者ならではのものになっています。
作品の主題が「少女」というキーワードになっているところなど
そういった感じですね。


ま、正直全て説明つくのかと言われればそうとはとても言えなくて
どうにも説明つけられない部分も多いのですが
そういったマイナス面を大きくしのぐのが物語としての美しさ。
大好きなんです、こういうのが。
まさにSFを描いてくれましたね、新しい桜庭作品だったと思いますよ。


ドーンと
★★★★★