単行本

「重力ピエロ」 (伊坂幸太郎 / 新潮社) ISBN:4104596019

主人公・泉水の勤める会社ビルが放火された。 幸いボヤで済んだものの、彼は別のことで驚いていた。 それは、昨晩弟の春から「兄貴の会社が放火にあうかもしれない」との電話があったからである… 連続放火事件、頻発するグラフィティアート、父のガンと 一見…

「流れ星と遊んだころ」 ISBN:4575234621 (連城三紀彦 / 双葉社)

北上梁一は大物俳優花村陣一郎のマネージャーとして芸能界に関わってきているものの 自分の手で俳優を育てていきたいという夢を捨て切れずにいた。 ある日、鈴子と名乗る娘と知り合い、彼女と組んで仕事をしているという 秋場という男の目にひかれるものを感…

「黄色い目の魚」 ISBN:4104190039 (佐藤多佳子 / 新潮社)

村田みのり、叔父のアトリエに入り浸りの16歳。 周りの人間と合わせて生きるのがニガテで、いつも居場所がないような気がしている。 木島悟、似顔絵が得意だが何故かシュールなものになる16歳。 一生懸命になにかに打ち込むのが怖くてできない。 そんな二人…

「オーデュボンの祈り」 ISBN:4106027674 (伊坂幸太郎 / 新潮社)

リストラされた伊藤はコンビニ強盗を試みるも失敗。 パトカーから逃げ出した彼は気を失い、目が覚めるとそこは見知らぬ島だった。 荻島というその島ではしゃべるカカシが全てを知る預言者としての地位をもっていた。 しかしそのカカシが殺される。 何故、預…

「生ける屍の死」 (山口雅也 / 東京創元社)

ニューイングランドの片田舎で死者が次々に甦った。 この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔の手が伸びる。 自らも死んだことを隠しつつ事件を追うパンク探偵グリンは、 肉体が崩壊するまでに真相を突き止めることができるのか。 奇抜な発想から笑…

「ZOO」 (乙一 / 集英社)

主に「小説すばる」等に掲載された作品を収録した短編集。 10編収録、330ページ ホラーの中にミステリ要素を絡め、ちょっと泣かせるというだけでなく、 大胆すぎるドンデン返しまで入った贅沢さもあるから始末におえない。 個別の感想はこれから読む方に失礼…

「海を見る人」 (小林泰三 / ハヤカワJコレクション)

ホラー作家による奔放な想像と緻密な計算によって作られた異なる法則を持った世界の物語。 7編収録、340ページ。 小林泰三氏の作品には常にSFのマインドが紛れており、それがスパイスとしてきいているものが多いのですが、この本に収録された作品はそのSF面…